AI ネイティブの開発パワーを解き放つ
2025年5月5日 // 1 min read
Google Cloud Next 2025 で明らかにされた GitHub のインサイト
いま、人工知能の台頭とともに、ソフトウェアの開発サイクルが歴史的変化を遂げつつあるのは間違いありません。この新しい時代で単に生き残るのではなく競争の先頭に立つためにチームが必要とするのは、最もパワフルかつ最も進歩した、しかもチームメンバーにとって馴染みのあるツール群です。チームメンバーが使い慣れており信頼を寄せるツール、つまりチームに愛されるツールが必要なのです。
先日開催された Google Next 2025 で、GitHub の最高製品責任者 (CPO) である Mario Rodriguez は、企業が今日の目まぐるしく変化する IT 環境に対応するためどのように AI を活用できるかをテーマにトークを展開しました。
Mario のトーク動画はこちらからご視聴ください。また下のリンクからトークの主なポイントのまとめをご覧いただけます。
主要なインサイト
これからの新たなフロンティアは“AI ネイティブ”
私たち GitHub はいま、“AI 融合システム”から“AI ネイティブ システム”への進化の途上にあります。これは実際の開発業務においては何を意味するのでしょうか? AI ネイティブとは、AI がシステムのアドオンではなく SDLC のすべてのフェーズに組み込まれた状態を意味します。また AI ネイティブなシステムにおいては、AI エージェントは自然言語で複雑なタスクを予測し実行できるようになり、開発者とリアルタイムで連携する真のコラボレーターの役割を果たします。
最近 GitHub は、すべての Visual Studio Code ユーザー向けのエージェント モードの段階的提供を開始しました。エージェントモードで動作する GitHub Copilot は、GitHub Copilot の出力そのものだけでなく出力結果についてもイテレーションを行い、想定し得るあらゆるサブタスクが完了するまでイテレーションを繰り返します。(つまり、指定されてはいないが必要であろう追加タスクについても GitHub Copilot が推測して実行するのです) そして、これはまだ始まりにすぎません。
私たちが目標とするのは、AI がエージェントと同期・非同期両方で連携し、コード作成、デバッグ、テスト、ドキュメンテーションなどのタスクを能動的にアシストし、生産性の向上を通じて開発者がよりハイレベルな戦略的タスクに注力することを可能にする、エージェントレイヤーに支えられた SDLC の構築です。
私たちはソフトウェア作成の民主化に取り組んでいます。
AI がソフトウェア提供プロセスに引き起こしつつある変化の結果、私たちはいずれ技術レベルに関わらず誰でもソフトウェアを作成できる時代がやってくると信じています。ゲームを作成する子供から自分のアイディアを形にしたい多忙な職業人まであらゆる人にとって、AI はソフトウェア開発の敷居を下げつつあります。そして企業内でのイノベーションの新たな可能性を切り拓き、より広範な人材やアイディアへのアクセスを可能にしています。
Project Padawan とコード レビュー
Project Padawan は、GitHub Copilot をあらゆるリポジトリにおける自律的コントリビュータとして構築する取り組みです。私たちが Project Padawan で目指すのは、GitHub Copilot に特定の課題を割当てることで、完全にテスト済みのプルリクエストを生成させる仕組みです。タスクが完了したら、GitHub Copilot はユーザーに対してプルリクエストをレビューするよう求め、そしてユーザーからのフィードバックに応じて調整を行います。
私たちはここで単に未来のことについて論じている訳ではありません。GitHub はすでに今日でもユーザーのワークフローに革命を起こすことのできるツールを備えており、それらはエージェント利用体験の一部に組み込まれています。例えば私たちのリリースした GitHub Copilot コードレビューは、AI からの高速のフィードバックを瞬時に提供します。コード レビューを割当てられた GitHub Copilot は、プルリクエストを分析してバグの検出やベスト プラクティスの適用を行うと共に、ユーザーが作業を進めるのと併行して実効性のある改善提案を行います。これにより開発者は、よりハイレベルな問題への対処に注力することができます。
セキュリティ機能をデフォルトで組み込むことは、いまや選択肢の一つではなく必須条件となっています。
AI ドリブンな世界において企業は、進化を続けるセキュリティ脅威にも耐えるロバストで回復力のあるシステムの構築に優先的に取り組む必要があります。幸い、私たちの AI ツールは、組織によるセキュリティ態勢の強化にも役立っています。企業のチームは、上述のコード レビューを実装することで、作成したコードをチェックするもう一人の“チームメンバー”を設置し、人間によるチェックより先にバグを検出させたり、コードの改善方法の提案を受けることができます。“まさに、必要な時にいつでも働いてくれるレビュアーです。極めて便利で頼もしい存在と言えるでしょう”と CPO の Rodriguez は語ります。
Verify (Alphabet グループ傘下の企業) によるニーズに応じた AI の調整
Verify は、IT やデータ サイエンスを医療と結び付ける存在として、医療データをインサイトやアクションに変える AI 活用ソリューションを提供し、研究開発のスピードアップと個人やコミュニティのための医療ケアの向上に貢献しています。ここにおける課題は、厳格に法規制された医療エコシステムにおけるコンプライアンスを維持しながら、どのようにイノベーションを加速できるかという点でしょう。
そのために我々が作成したのが、開発者向けタスクを自動化する Visual Studio Code プラグイン (GitHub Copilot を呼び出してその LLM 機能を活用する仕組み) である“VIDA”です。開発者は VIDA を利用して Verify のソースコード全体をカバーし、IDE を離れることなくその内部で作業しながら必要とするコンテキストをすばやく取得できます。これにより、開発者はコード作成、デバッグ機能、テスト、構成設定、ドキュメンテーションなどのタスクを省力化できます。組織固有のニーズやワークフローに合わせて AI を微調整できることがどれほど大きな力を持つかを示していると言えるでしょう。
変わらないことはただ一つ、変化し続ける状態だけです。変化を受け入れてプラスに活用しましょう
私たちはいま、絶え間なく変化するフェーズの中にあります。そうした状況下で組織がとり得る最善の策は、組織内のチームに最新の AI ツールを自由に試させることで、変化を受け入れ、それを力に変えていくことでしょう。的確なツールや技術があれば、チームは開発を迅速化し、コード品質を向上させ、真にスピーディーなイノベーションを実現できます。
“私たちはユーザーの皆さんが必要とするツールを提供することで、皆さんがまだ想像もしていない新しい何かを作り出すことを可能にします”と Rodriguez は語ります。“私たちは言わばロケットの燃料であり、ユーザーの皆さんがロケットそのものなのです”
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