グリーンスクエアを越えて: 生産性を効果的にアップするには
2025年5月15日 // 1 min read
特定のツールが生産性に与える影響を見きわめるには、まずは的確な質問をできているかを確認する必要があります。
生産性、そしてひいてはスピードを評価する従来のアプローチは、処理できたコード行数に基づいていました。コード行数は、データ視点について理解し情報を収集するための最も分かりやすい指標です。しかし、コード行数を主要な判断指標とするのは賢明なアプローチではありません。まずインセンティブ対象が妥当ではなく、また開発者が一日の業務の中で行うことの全体像を的確に示しているとは言えないからです。
“コミットを越えて”の今回のエピソードでは、GitHub の調査研究員である Eirini Nathan が、開発生産性をどのように把握すべきかについて、番組のホスト Christopher Harrison とのトークを展開します。Nathan によれば、自分がその日に達成できた仕事量をコード行数を目安に判断する開発者などは存在しません。彼らが実際に行う作業の中心は、特徴量の実装、バグの修正、アーキテクチャの設計など、開発者プロファイルに表示されるグリーンスクエアの数には反映されない活動です。
生産性を包括的に可視化する確立されたフレームワークとして、DORA や SPACE などのツールが存在します。しかし、まだ開発生産性の評価ジャーニーを始めて間もないのであれば、これらも最も適したアプローチではないかもしれません。どのような目標を設定し評価すれば生産性を的確に把握できるかを知るためには、実際に開発者とやり取りして、いまどんな障壁に直面しているのかを知るのが良いでしょう。
今回のエピソードでは、GitHub の製品マネージャーである Bronte Van der Hoorn もリモート参加して、目標設定の重要さについて彼女なりの視点を展開します。結局、どのような状態を成功と見なすかを明確に定義できていなければ、仕事が成功したかどうかを正しく判断することはできません。目標を設定できたら、開発者が目指すべき方向性と、彼らとのやり取りの基盤とすべきトピックの両方を明確化できたことになります。
開発者からの情報収集は、アンケート、フォーカスグループ、あるいは一対一での対面での会話など、さまざまな形態で行うことができます。Nathan はここで、“聞く”“アクションを起こす”“学ぶ”の 3 ステップのアプローチを提唱します。開発者とやり取りする際には、まず彼らがどんなことを体験しているか、そしてどんな阻害要因に直面しているかを“聞く”よう心がけます。次にそれらのフィードバックに基づいて“アクションを起こす”ことで、開発者の業務体験と生産性両方の向上につながる変化の実現を目指します。最後にこうしたジャーニー全体から“学ぶ”、つまり何が上手く行き何が上手くいかなかったかを振り返り、それに応じて今後に向けて適切な調整を行います。
詳しく学んで過程を進めるには、以下のリソースを参考にしてください。
インサイト
- 開発者エクスペリエンス: その内容とは、そしてそれが重要な理由とは
- 開発者の満足度を知るための究極のガイド
- 優れた開発者エクスペリエンスこそが生産性を向上させる。ここにデータがあります。
- 調査データは、AI が開発者エクスペリエンスに与えるインパクトの大きさを示す
- 調査研究: GitHub Copilot が開発者のエクスペリエンスと満足度に与えるインパクトを数値化する
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